医心一如
医心一如
高度な医療と患者さんに寄り添う姿勢の両立、それが当院の脳神経外科の使命です。
最先端の技術を駆使しながら、患者さん一人ひとりの病状や生活環境、価値観に寄り添い、それぞれにとって最もふさわしい治療を慎重に検討し、提供することをお約束します。
ただ病気を治すだけではなく、治療後の生活の質(QOL)を考慮し、長期的な視点で患者さんの人生に寄り添う医療を目指します。
迷ったら、より困難な道を選びなさい
これは、私が師匠から授かった言葉であり、今も心の支えとなっています。
医療の現場では、日々さまざまな選択を迫られます。
とりわけ脳神経外科の世界では、手術方針の決定一つをとっても、短時間で済む方法と、手間と時間を要するものの、患者さんにとってより良い結果が見込める方法との間で悩むことが少なくありません。
もちろん、私たち脳外科医も人間です。
体力的にも精神的にも負荷の大きい選択からは、無意識のうちに逃れたくなるものです。
私たちは言い訳の達人でもあります。自分を正当化する理屈をこしらえ、安易な道を合理的だと納得させようとする――そんな弱さを内に抱えています。
しかし、迷っているということは、すでに心の奥底で「本当に選ぶべき道」を理解している証拠でもあるのです。
どれだけ困難であっても、患者さんのために最善を尽くす道を自ら選ぶ。
この言葉は、そんな瞬間に背中をそっと押してくれます。
困難な道を選ぶことは、決して自己犠牲ではありません。
それは、患者さんへの最大の責任を果たすという、私たち医師の揺るぎない信念の表れなのです。
人生を治療する
これは、私の師匠がかつて語った言葉です。病気だけを診るのではなく、その人の人生そのものに向き合い、治療を通じてより良い未来を築く。
それこそが、本当に求められる医療のあり方ではないでしょうか。
この理念を象徴するのが「医心一如(いしんいちにょ)」という言葉です。医療の技術(医)と患者さんへの寄り添い(心)は、決して別々のものではなく、一体となることで初めて本質的な治療が実現します。高度な技術があっても、そこに思いやりがなければ本当の医療とは言えません。
一方で、いくら寄り添う気持ちがあっても、確かな技術がなければ救えない命があります。
だからこそ、医療の進歩と患者さんの人生への配慮、この両者を調和させることが、私たちの使命なのです。
治療について不安を感じている方や、診断や治療方針についてセカンドオピニオンを求めたい方も、どうぞお気軽にご相談ください。